宅建業許可取得までの流れ

許認可申請

宅建業許可取得までの流れ

これから宅建業の免許を取得して不動産屋さんを始めたいけど、とりあえず申請書作って行政庁にだせば免許もらえるの?供託しないと営業できないらしいけど供託金高くない?結局どんな手順で進めていけば良いのかわからないんだけど?
そんな声にお答えして、今回は宅建業許可を取得して実際に営業ができるまでの流れを簡潔に解説していきます。

許可取得要件の準備・申請書類の作成

まずはじめに行うことは、宅建業の許可を取得するための要件を満たすための準備です。事務所を借りたり(既存の事務所やレンタルオフィス又は自宅で開業の場合、事前に都庁(県庁)へ相談に行かなければならない場合もあります)、事務用機器を揃えたり、はたまた要件を満たす専任の宅地建物取引士(常勤)を見つけたり、役員の要件、既存会社であれば決算書の準備、新規であれば設立登記・税務署への届け出等々、現在のお客様の状況により様々な要件がありそれらの準備を行う必要がございます。そして、その要件にあった申請書類(結構枚数あります)の作成、添付書類の収集をしていきます。

いざ、都庁(県庁)へ申請

要件を全て満たし、申請書類、添付書類一式揃ったら、都庁(県庁)へ申請へ赴きます。電子申請はできませんので必ず都庁(県庁)へ行かなければなりません(余談ですが都庁では申請件数が多いため受付番号を取って順番待ちすることが多いです)。ここで、審査官により書類の形式的な確認が入ります(その後本審査)。つまり出して終わりではなくその場での審査で書類の不備や矛盾点があれば指摘され、軽微であれば補正・重要な瑕疵(重大な間違いや要件足らず)であれば却下されてしまいます。補正ならまだしも却下だともう一度要件を揃え直して足を運ばなければなりません。申請が受理されても受理票みたいなものは発行されませんので、申請書一式をもう一部作成して持っていくことをお勧めいたします(そうするとそのもう一部に受理印を押して返してもらえます)。申請後問題なく本審査が完了すると、知事免許ですと例えば、都庁では約30日位、千葉県庁では約60日位で免許通知ハガキが事務所に届きます(補正や時期により変動します)。大臣免許ですと約90日から180日と幅広いです。
かなり要約して書いてしまいましたが、ここまででも相当手間がかかります。要件についても各都道府県で違いますし、書類の作成もこれはどう書けば?って箇所も結構あります。そしてこれで終わりではないのです。

営業保証金の供託又は保証協会へ加入

都庁(県庁)から免許通知ハガキが届きましたら、次は営業保証金を法務局へ供託(現行法上最低1,000万円)するか、保証協会へ加入して協会を通して法務局へ供託するかになりますが、通常は保証協会へ加入することになるかと思います。だって、最初から1,000万円を国に供託ってハードル高すぎですよね。不動産取引は高額ですから取引先やお客様に損害を与えてしまった時のプール金ということなのですが、新規開業者にとってはキツイですよね。ですから大半の方がというか、ほぼ全ての人が保証協会へ加入する訳です
保証協会についてはまた別でご紹介しようかと考えておりますが、入会金・弁済業務保証金と合わせて約100万前後(加入する協会やキャンペーン等により前後します)程です。その他各協会ならではの営業ツール等々もあります。
それでは、保証協会へ加入することを前提に話しを進めさせていただきますが、通常は上記に記載した流れで進めて行きますしそのように記載されていることが多いかと思いますが、免許通知ハガキが届いた後に保証協会への入会手続きを進めるのでは営業開始がかなり遅くなってしまうのです。
保証協会へ加入するにも書類の提出・事務所調査などなど行わなければならないことが結構ありますので、都庁(県庁)への申請受理後、同時並行で保証協会への加入手続きを進めるべきです(受理されたことが確認できれば保証協会の加入手続きを進めることができます。そのためにも上述した申請書を一部余計に作って、そこに受理印を貰った方が手続きがよりスムーズになるのです)。免許通知ハガキが届くまで空白の時間を作ってしまうのは、これから不動産業をやっていこうという方々にとっては大きなビジネスチャンスを逃すことにもなりかねませんからね。
保証協会への入会手続き、各種費用の納付をすると保証協会より納付完了の書類が届きます。

免許証の受理、そして営業開始へ

免許通知ハガキ、保証協会からの納付完了の書類及びその写し、そして会社の実印(免許通知ハガキに実印を押印しておけば不要)を持参して申請した都庁(県庁)へ免許証を受け取りに趣き受領後、ついに営業開始となります。
※宅建業の営業を開始するためには、免許通知の日から3か月以内に営業保証金の供託をするか保証協会へ加入し弁済業務保証金の納付手続きを完了し、免許証を受理しなければなりませんので、注意が必要です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?簡潔にではありますが、宅建業の許可を取得し営業を開始するまでの流れを解説させていただきました。
もうちょっと詳しく教えて!という方は、遠慮なく弊所へご連絡下さい。
これから新規で宅建業を始めたいお客様はこちら宅建業許可申請
既に宅建業を営んでいて変更や更新のお客様はこちら宅建業免許の更新手続きと有効期限について!!